世代交代を進めるアリババ 1970年代以降生まれが管理職の97%を占める

先日、決算発表と同時にCEOの交代が発表されたアリババグループ

現在のCEOジョナサン・ルー(中国語表記:陆兆禧)氏の後任に現在のCOOダニエル・ヂャン(中国語表記:张勇)氏にCEOに就任するわけですが、同ダニエル・チャン氏は上海財経大学を卒業後、2社ほど会計事務所に勤め、その後中国オンラインゲーム大手の盛大社のCFOに就任し、その後アリババグループタオバオに参加し、2007年12月には同社の副総裁兼CFOに就任するなど、財務畑を歩んできた方です。

今回のダニエル・ヂャン氏の就任にはそういった財務面に強い方をグループのCEOにという側面もあったのでしょうが、もう1つ大きなテーマとして経営陣、管理層の若返り、世代交代ということも含まれているようです。

中国は80后(1980年代生まれ)、90后(1990年代生まれ)など、10年ごともしくは85后(1985年以降生まれ)など5年毎を単位として世代を表現することが多いのですが、今回のダニエル・ヂャン氏は70后と呼ばれる1970年代生まれで、これは2013年1月に創業者でもあるジャック・マー(马云)氏がCEOの座を辞任し、先のジョナサン・ルー氏にその任を引き継ぐ時に語った『インターネット(業界)は若い人たちの天下。60年代生まれの人間は管理職から離れ、70年代、80年代の仲間たちに託していくべき』ということが具現化された面もあります。

実際にアリババは管理職という点でも70后、80后が占める割合は非常に高く、70后が全体の45%、80后が52%と1970年代以降で実にアリババグループ全体の管理職の97%を占めています。また、アリババグループで管理職と定義されている人数は総計1,289人らしいのですが、うち34.2%にあたる441人が女性管理職とそこそこ高い比率を占めているようです。

また、現在の新入社員世代の90后(1990年代生まれ)、70后や80后の後を担うであろう社員が3000人超いて、全体の12%を占めているというのも特徴かもしれません。


企業にとって世代交代、特に創業者からの引き継ぎというのは非常に難しい問題ですし、女性管理職の登用率アップ、などというのもよく耳にする話題ではありますが、その2点からもアリババは非常に参考になる企業といえるかもしれませんね。


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