2015年の中国オンラインショッピング市場は3.88兆元(≒60兆円)の規模に モバイル利用者、海外のショッピングサイト利用者の伸びが顕著

中国インターネット情報センター(CNNIC)が『2015年中国オンラインショッピング市場研究報告』を公開したので概要を簡単に紹介したいと思います。

 
まず、2015年末時点の中国オンラインショッピングのユーザー数は、以前別のブログでもお伝えしましたが、全体で4.13億人(前年同期比14.3%増)、モバイル利用者は3.40億人(前年同期比43.9%)でした。

 
取引金額は2015年通年で前年同期比33.3%増となる3.88兆元(≒60兆円)に達し、中国全体の小売総額の12.9%を占めるまでに増長しました。なかでもB2C市場が好調なようで、こちらは前年同期比53.7%増の2.02兆元になったとのことです。

 
また、海外のショッピングサイトで商品などを購入するユーザーも増えており、2015年末時点でユーザー数は4091万人となり前年の1735万人と比較すると約2.5倍の規模になっており、オンラインショッピング全体のユーザー数に対する比率も4.8%から9.9%まで増える結果となっています。

 
同ユーザーがどの国のショッピングサイトで商品などを購入しているのか、というのが下図なのですが、日本は米国に迫る2位につけています。

 
日本語のニュースなどでも『越境EC』というキーワードを聞きますが、中国人の購買意欲は日本に来ての“爆買い”だけではなさそうです。
 
そして同ユーザーがなぜ海外のショッピングサイトで商品などを購入するのか?というのが次の図です。

 
品質問題(79.4%)と中国国内には偽物が多い(78.0%)というのがトップ2で、その他は安いから(63.9%)、品種が豊富(53.7%)、海外でしか販売されていないから(44.6%)と続きます。日本から中国のオンラインショッピングユーザーに販売訴求する際には「品質」と「日本オリジナル」などが購買増の鍵になりそうですね。
 
 
また、今回のレポートには微信(WeChat)などに代表される、ソーシャルメディア上でのオンラインショッピング、という統計も報告されていましたが、こちらもユーザーは順調に増えているようで2015年末時点では1.45億人となり、前年比19.1%増と全体の増加率14.3%を上回っていました。

 
 
今回はざっと概要だけ紹介しましたが、まだまだその他統計も掲載されていますので、ご興味がある方は中国語ですが元レポートを参照してみてください。
 
 
情報元 => CNNIC『2015年中国オンラインショッピング市場研究報告