2016年3月末時点の中国4Gユーザー総数は5億人を突破

中国移動(チャイナ・モバイル)、中国聯通(チャイナ・ユニコム)、中国電信(チャイナ・テレコム)から2016年度第1四半期の業績がそれぞれ発表され、各キャリアの携帯電話契約ユーザー数も公表されていたので紹介したいと思います。

2016年3月末時点で各キャリアの携帯電話契約ユーザー総数は下記の通りです。

中国移動 ・・・ 8.34億
中国聯通 ・・・ 2.59億(純増110.3万)
国電信 ・・・ 2.03億(純増474万)

上記をシェアを表すグラフに直すと下の図のようになります。

中国移動が全体の3分の2に迫る64.3%シェアをとり圧倒的な位置にいます。

これを4Gユーザー数のみに絞るとそれが更に浮き彫りになります。

中国移動 ・・・ 3.77億(純増(純増6423万)
中国聯通 ・・・ 0.59301億(純増449.9万)
国電信 ・・・ 0.7491億(純増1645万)

中国移動のシェアは4Gユーザーに絞ると4分の3に迫る73.7%に上昇します。


前回も指摘した通り4GはTD-LTEが先にライセンス許可されるなど中国移動に有意な面があったことは否めませんが、第1四半期の純増数だけ見ても3Gや2Gユーザーをなお多く抱えている中国移動の優位はしばらく変わりそうにありません。


情報元 => TechWeb

2016年3月度中国スマフォアプリランキング MAUの最多は微信(WeChat)、新規インストールの最多はAndroidが応用宝、iOSがYouku

 
モバイルインターネット専門の調査研究会社Quest Mobile(贵士移动)3月度の中国スマートフォンアプリに関する調査データを発表しました。

まずはAndroidiOS全体の月間アクティブユーザー数(MAU)とAndroidのみのMAUのランキングです。

微信(WeChat)QQという中国の2大ソーシャルメディアアプリが全体(左側)でもAndroidのみ(右側)ともに1位と2位を占めており、微信(WeChat)が全体で7億673.3万、Androidのみで4億7942.5万で、QQが全体で5億5396.3万、Androidのみで3億8230.2万というMAUになっています。

3位以下の主だったところでは、全体とAndroidのみで多少のランキング変動がありますが、手机淘宝(モバイルタオバオ、全体:3億4585万 Android:2億8592.4万)、腾讯视频(テンセント動画、全体:2億9390.7万 Android:20647.1万)、手机百度(モバイルバイドゥ、全体:2億8189.8万 Android:2億3555.7万)などが上位を占めています。

アリババグループのモバイルペイメント「アリペイ(支付宝)」は全体では6位にランキングしているのに、Androidのみでは14位まで後退するというのはiOSユーザー率が他と比べて高い、といえるかもしれませんね。


続いては3月度に新規インストールされたアプリのランキングです。

左側がAndroidのランキングで、右側がiOSのランキングなのですが、Androidでは「応用宝」というテンセント系のAndroidアプリマーケットのクライアントが首位に立ち、iOSでは优酷(Youku)という中国最大手の動画サイトのクライアントが首位に立ちました。

その他では爱奇艺视频(iQiyi)や腾讯视频(テンセント)などの動画サイトのアプリがAndroidiOS双方で上位にランクインしているのと、Androidでは百度手机助手(バイドゥモバイルツール)やQQ浏览器(QQブラウザ)などが上位にランクインし、iOSでは手机淘宝(モバイルタオバオ)や配車アプリの嘀嘀出行がランキングしているのも特徴かもしれません。


MAUで今が、新規インストールで今後の動向が図れそうなので、本データは継続的に注視していきたいと思います。


情報元 => TechWeb21CN

マイクロソフト中国、中国電子科技集団と共同開発した専用Windows 10を中国政府、国営企業に導入へ

マイクロソフト中国の董事長兼CEOの贺乐赋氏が明かしたところによると中国電子科技集団と共同開発していた中国政府向けWindows 10のバージョン1が完成し、近々各政府部門や国営企業に導入されていくことになったとのことです。

中国政府や国有企業はWindows XPを数多く利用していたのですが、2014年にマイクロソフトがサポートを終了してしまっていたため、OSのアップグレードに迫られていたのですが、Windows 8などは見送り、今回のWindows 10専用版を採用することになったそうで、採用の過程ではLinuxも検討され、工信部の指示は得ていたようなのですが、結果としては技術面での問題や今まで利用していたアプリの互換性などの理由で導入には至らなかったようです。

今回のWindows 10専用版はコンシューマ向けのアプリがいくつか削除され、管理機能やセキュリティ面での強化を図ってはいるが、アプリ面での互換性は保たれているので、通常のWindows 10で動作するアプリもそのまま問題なく動作するとのことです。


今回、マイクロソフトが提携した中国電子科技集団というのは国務院直轄の国営企業で軍事関連のコンピュータシステムをはじめ、政府系、国有企業系の大型システムやソフトウェアを研究開発している国有企業なのですが、今回のWindows 10専用版開発のため中国電子科技集団が51%、マイクロソフト中国が49%の株を持つ合弁会社を設立していたそうです。


前回のBaidu統計のデータではWindows 10の利用率はまだまだな感じではありましたが、今回の件でWindows 10が急速にシェアを拡大していきそうです。


情報元 => TechWeb千家網

Baidu統計:2016年第1四半期中国PC用Webブラウザ、OS利用状況報告

百度(バイドゥ)が自社の各種サービスの利用状況をもとにWebブラウザやPC OSのシェア、利用状況をBaidu統計というサイトで紹介しているのですが、今年の第1四半期の結果が現在公開されているので紹介します。

まず、Webブラウザですが、第1四半期時点ではChromeが40.35%で利用率トップにたっています。

その後IEが31.93%、搜狗ブラウザが3.81%、QQブラウザが3.60%、2345ブラウザが3.58%、猎豹ブラウザが2.48%、その他が14.25%と続いています。特徴としてはIEと2強体制とはいえ、利用率首位に立っていることとFirefox(中国語名:火狐)がランク外であることなどでしょうか。

Net Applicationsの最新データではIEが僅差とはいえ、まだ首位であったということ、Firefoxがシェア10%強を保持していることとのことなので、上記は中国市場の特異性といえるかもしれず、また3位以降に中国企業のブラウザが多くランクインしていることも特徴といえます。

また、IEをバージョンごとに細分化してみてみるとIE 8.0が19.12%、IE 9.0が5.48%、IE 7.0が4.77%、IE 6.0が2.56%となっており、IE 10や11が見当たりませんが、上記14.25%のその他の中に分類されているのかもしれません。


続いてはOSの利用状況です。

第1四半期時点ではWindows 7が51.26%でトップで、その後はXPが32.48%、Win 8が5.42%、Win 10が4.81%、Mac OSが0.79%、その他が5.23%と続きます。Win 7は第1四半期だけでなく、過去1年を対象にしても首位で、XPは利用率が下がってきているとはいえ、まだまだ3分の1程度の利用率を誇っているというのも特徴といえるでしょう。


こう見てみると、中国向けのWebサービスを展開する場合はWindows 7もしくはWindows XPChrome もしくは InternetExplorer という組み合わせのサポートは外せないようです。


情報元 => Baidu統計

中国スマートフォンユーザー分析 OS最新版の利用率はiOSもAndroidも全体平均を下回る。

テンセント社が自社のクラウドサービスへのアクセスデータをもとに2016年1月、2月の中国スマートフォンユーザー分析のレポートを発表しました。

いくつか興味深いデータがあったので紹介したいと思います。
まずは2015年10月から2016年2月までのiOS各バージョン別利用状況です。

iOS9は2015年9月に公開されましたが、2015年11月までの2か月間は利用率が半数を超えませんでしたが、徐々に利用が進み2016年2月の時点では63.78%まで上昇しました。
ただ、アップル社が2016年2月8日時点で発表した全体データではiOS 9の利用率は77%だったので、全体と比較すると低めの利用率です。

続いてはデバイス別の利用状況です。

2015年9月末に発売となったiPhone 6Sと6S PLUSが、徐々にシェアを伸ばしていっているようです。近々iPhone SEが発売されますが、3月、4月のデータでどれくらいの利用率になるのか注目です。

次はAndroid OSの各バージョン別利用状況です。

こちらはAndroid 4.4が45.63%と圧倒的で、12.9%の4.2と10.4%の4.3もあわせると実に7割近くの68.93%のユーザーが4.xシリーズを利用していることになります。一方で2015年10月に公開されたAndroid 6.0の利用率は0.56%と1%にも満たない状況です。

グーグル社が2月2日の時点で発表した全体データではAndroid 4.4が35.5%で4.2と4.3をあわせた利用率は50.6%でしたし、6.0の利用率は1.2%でしたので、最新版OSの利用率はやはり全体と比較して低めです。ちなみにAndroid 5.0と5.1に関してもそれぞれ5〜6%程度中国の方が低めの利用率になっています。

続いてはAndroidスマートフォンのメーカー別利用状況です。

利用率という点ではシャオミ、サムスン、ファーウェイ、OPPOVIVO、歩歩高、レノボという順なのですが、面白いのはシャオミ、サムスン、歩歩高、レノボのグラフが右肩下がり、要は利用率が下がっているのに対し、ファーウェイ、OPPOVIVOは右肩上がり、つまり利用率があがってきているというところでしょうか。

最後はAndroidスマートフォンの端末別利用状況です。

OPPOのR7とサムスンのNote2がランクインしている以外は全てシャオミの製品です。先のデータで右肩下がりなのは気になりますが、まだまだ端末単位になると人気の高さは伺えます。


iOSにしてもAndroidにしても最新OSの利用率が平均より低いのは面白いデータでしたが、その辺を気にしない普通のユーザーにより浸透している証しなのかもしれませんね。


情報元 => Tencent Big Data

中国電信(チャイナ・テレコム)と中国聯通(チャイナ・ユニコム)が2015年の業績を発表 4G契約数は中国移動(チャイナ・モバイル)の独り勝ち

中国電信(チャイナ・テレコム)中国聯通(チャイナ・ユニコム)がそれぞれ2015年の業績を発表しました。
 
まずは中国電信の方ですが、同社の2015年末時点の携帯電話総契約数は前年比1,228万件増加の1.98億件で、3G+4Gの契約数は同2,450万増加の1.43億件、4G単体の契約数は同5,138万件増の5,846万件だったそうです。

 
そして中国聯通の携帯電話総契約数は2.52億件で、4G契約数は4,416万件だったそうです。

 
以前紹介した中国移動(チャイナ・モバイル)が2016年2月末時点と2か月の差はありますが、4G契約数が3.6億件で総契約数は8.3億件だったので、かなりの差があるといいますか、中国電信の総契約数は中国移動の4G契約数にも至っていないということになります。
 
もともと中国の携帯電話市場では中国移動が圧倒的なシェアを占めていて、3Gサービスが中国で開始された際には中国電信、中国聯通、そして中国移動の3社を拮抗させるようにと、中国移動には中国独自規格ともいえるTD-SCDMAをライセンスし、実際に3Gの契約数に限っては一時期拮抗はしていましたが、4Gは中国移動がメインとなるTD-LTEのみが先に許可されるなどもあり、もとの状態に戻った感もあります。
 
国電信、中国聯通ともに4Gの設備投資には引き続き力を入れているようですが、今後どうなっていくのかも継続的に観察していきたいと思います。
 
 
情報元=> TechWeb199IT

2015年末時点のモバイル中国語入力ソフトのユーザー数は5億6,119万人

比达网という市場調査会社のレポートによると、2015年末時点のモバイル向け中国語入力ソフトのユーザー数は5億6,119万人で2016年には5000万人増の6億1,786万人の規模になるとのことです。

中国インターネット情報センター(CNNIC)の最新レポートによると中国のモバイルインターネットユーザー数は6憶8,826万人ということと、2015年通年での中国国内のスマートフォン出荷総数は4.43億台ということなので、数値的には妥当な線かもしれません。

続いて各入力ソフトの市場シェアです。

搜狗(Sogou)の中国語入力ソフトが68.1%と3分の2超のシェアを占めトップにたっています。

その後は百度(バイドゥ)入力が17.2%、QQ入力が4.2%、讯飞(Xunfei)入力が4.0%、触宝(Chubao)入力が2.8%、その他が3.7%と続いています。

確かに搜狗(Sogou)の入力ソフトはAndroidスマートフォンを中心によく見かけはしますが、百度(バイドゥ)入力がもっと肉薄するか、ともすればこちらが首位だろうと思っていたのでこの結果は少し意外でした。

続いては中国入力ソフトを利用する際に、どの入力方法を使っているか、というデータです。

「拼音(ピンイン)九宫」という日本語入力でいう12キー入力と似たデザインの入力方法が各世代で最も利用されていますが、「拼音全键盘」という古キーボード配列も僅差で利用されており、80后(1980年代生まれ)や70后(1970年代生まれ)などになると手書き入力の利用率も高くなります。ピンインフリック入力、というのはほとんど見かけませんが、あまり実用性がないのでしょうか。

最後は顔文字の利用状況です。

青が使ったことがない、オレンジがたまに使う、灰色がよく使うということを表しており、一番若い世代の00后(2000年以降生まれ)の利用率がやはり一番高く82.5%で、年代が上がるごとに利用回数も減っていき、70后(1980年代生まれ)になると、よく使うという割合が18.5%まで下がります。

年代別の違いなどもあり非常に興味深いです。


情報元 => 比达网レポートTechWeb