iPhoneの高徳地図で日本の詳細地図が出る理由

 
今回は少し趣向を変えて。

うちの会社は中国でAndroidiPhone/iPadアプリの受託開発(アウトソーシング)を行っているのですが、中にはアプリの中で地図を利用して特定の場所をマッピングしたい、などというご要望がたまにきます。

中国のモバイル地図は一般的には高徳地図(Autonavi)と百度地図(Baidu Map)が有名で、実際にマーケットシェアも高いのですが、うちの会社では昔から受託開発を含めたスマフォアプリに携わっていたため、少し老舗間のある高徳地図の方を利用することが多かったのですが、とある案件でAndroidiPhone/iPadそれぞれのアプリを同時開発していた時に、「iPhone上の地図では日本の詳細地図が表示されてるのに、Androidの地図ではどうして表示されないのか?両方とも高徳地図使ってるのに」という事象に出くわしました。

調べてみると確かに中国でiPhoneの地図を開くと下の図のように日本の詳細地図が表示され、右下に「高徳地図」のロゴが表示されています。

かたやAndroid版だと下の図のようにある倍率までは「东京(東京)」の文字がみられるのですが、その他が表示されていないのと、さらに倍率を拡大すると真っ白で何も書かれていない状態になります。

こちらをみて「同じ高徳地図なのに。。。」となってた訳なのですが、実際にはiPhoneの方は日本地図を表示する際にはアップル社独自の地図を使って表示しているので、日本の詳細地図が表示できるのであり、右下に「高徳地図」のロゴがあるのは「高徳地図を使っている」、ではなく「中国の表示には高徳地図を利用している」ということを示すために表示していただけなのでした。紛らわしいですよね(^^;

実際、iPhoneに高徳地図アプリをダウンロードして日本を表示させると上記Android版と同じような表示になります。


しかし、中国の地図も日本の地図もAndroid端末上で詳細表示させたいというご要望はあるわけで、本来ならグーグルマップ使えば良いじゃん、となるのでしょうが、中国国内で正規に販売されているAndroid端末はグーグル系のアプリ、サービスはほぼ削除されてしまっており、このグーグルマップも例外ではないので、この手は使えません。

そこで登場するのが百度地図です。

百度地図は最近、ニュースにもなっていましたが、最近、タイ、韓国、シンガポールなどともに日本地図を同アプリ内に追加しました。

Android端末の百度地図でも上の図のようにばっちり詳細が表示されています。

百度は中国人の海外旅行者向けに同機能を拡充したわけですが、日本でも中国からくる観光客や爆買い向けに情報アプリを開発したいというご要望が増えているのですが、お店の所在地情報や各地域の観光名所の紹介などには、今後この百度地図(実際はSDK)を連携させるのが良さそうです。


情報元 => 知乎